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【米海軍】ゆくDDGくるDDG【横須賀】

 横須賀配備の米海軍DDGはここ2年くらいでかなり入れ替わりましたが、今後ももう少し続きそうです。

 

 2021年はバーク級DDGのうち、「フライトIIAリスタート」と呼ばれる建造再開初期にあたるUSS Ralph Johnson (DDG 114)やUSS Rafael Peralta (DDG 115)が横須賀に配備されました。USS Higgins (DDG 76)、USS Howard (DDG 83)、USS Dewey (DDG 105)も同年に横須賀に母港を移し、フライトIIA艦の配備が一気に進みました。なかでもUSS DeweyはODINというレーザーCIWSを備えていることから話題になったように記憶しています。そして2022年はUSS Shoup (DDG 86)が来日し、現在の体制になりました。

 

 例年冬にはUS Naval Academy (USNA)とNaval Reserve Officers Training Corps (NROTC)から新任となる配属艦が選ばれます。そこでは勤務地が示されるため、配属先となる艦は今後1年程度の配備地が分かることになります。

 

 今冬明らかになったのは、2023年のUSS John Finn (DDG 113)と2024年のUSS Preble (DDG 88)の横須賀への母港移転です。

 

 USS John Finnは先に述べたフライトIIAリスタートのまさに1番艦であり、ODINを装備している点でも特徴的です。またSM-3やSM-6を用いた試験に多数従事してきたことも特徴的です。2020年11月に実施されたFTM-44では、USS John Finnは外部センサの情報を利用してSM-3 Block IIAミサイルを発射し、ICBM模擬標的の迎撃に成功したと発表されています。さらに2021年4月には、無人ビークルとの協同に焦点を当てた演習"UxS IBP 21"で無人ビークルによるES情報をもとにSM-6を発射し、水上目標に対するOTH攻撃を成功させたものと思われます。米軍は鹿屋基地にMQ-9を展開させており、非常に興味深いところです。

USS John Finn (DDG 113) ODINを搭載している (221227-N-HH412-814)

 

 USS Preble (DDG 88)はODINとは別のレーザーCIWSである"HELIOS"を搭載している唯一の艦であり、現在はサンディエゴを母港としています。搭載改修は昨年夏に完工したばかりで、2024年の展開はなかなか挑戦的に思えます。実現すれば横須賀は有力なレーザー兵器を有する艦が集う有数の軍港と言えるでしょう。

orca-oruka.hatenablog.com

 

 一方でUSS Barryは米国本土Everettへ移るようですから、今のうちに見ておくのもいいかもしれません。

 

 ということで短いですが、しばらく更新できていなかったので出さないより良しということで...