さて、本日2021年10月4日、USS Ralph Johnson (DDG 114)が横須賀へ到着しました。最近は横須賀配備艦の入れ替わりが激しく以前まとめたアンテナによるDDG, CGの見分け方が役に立たなくなってしまったので、装備の違いによる見分け方を改めて別にまとめてみることにしました。CGは入れ替わりがないのでまず置いておくとして、DDGの入れ替わりから確認していきましょう。
DDGの交代
さて、横須賀配備DDGの交代が一気に進んでいます。まずは2019年以降に横須賀を去った艦の確認から。
USS Curtis Wilbur (DDG 54)
USS John S. McCain (DDG 56)
USS Stethem (DDG 63)
USS McCampbell (DDG 85)
USS Mustin (DDG 89)
続いて交代にやってきた艦の確認。
USS Higgins (DDG 76)
USS Howard (DDG 83)
USS Dewey (DDG 105)
USS Ralph Johnson (DDG 114)
USS Rafael Peralta (DDG 115)
ここに、以前から配備が続いている艦が加わります。
USS Barry (DDG 52)
USS Benfold (DDG 65)
USS Milius (DDG 69)
USS Antietam (CG-54)
USS Chancellorsville (CG-62)
USS Shiloh (CG-67)
さて、それでは次からアンテナの違いを見ていきましょう。
判別に使えるアンテナいろいろ
ここでは判別に使える、こまごまとしたアンテナの違いを見ていきます。まず注目したいのがマスト最上部、円盤状のTACANアンテナのすぐ下のアンテナで、ここに装備しているのはV/UHF帯のDFアンテナです。詳細は過去記事で。
次に電子戦装置です。AN/SLQ-32とAN/SLQ-59に注目してみましょう。艦橋構造物横に設置されているSLQ-32については、横須賀配備DDGは(V)2と(V)6のみ搭載しています。(V)6搭載艦のみ、SLQ-32(V)6の構成品としてマスト中段に円筒形のHGHS(High Gain, High Sensitivity)アンテナが追加されていることにも注目です。SLQ-59 TEWMについては別に備忘録をつくっていますのでまた手前味噌ですがそちらを...。
最後にPAAAですが、これはCECに参加する際に必要となる通信用のアンテナで、4つで1セットとして全周への通信を可能にします。写真では2つ見えている長方形をしたアンテナです。CECは、まや型護衛艦が対応したことでも注目されましたね。
以上3か所とDDGのフライトの確認で、USS Ralph Johnson (DDG 114)とUSS Rafael Peralta (DDG 115)の2隻の判別以外はできるようになりました。最後にこの2隻の判別ですが、艦番号ひとつ違いとあって建造時期に間隔がなく、装備品がよく似通っていることから判別はなかなか困難です。強いて挙げるならば、ペラルタの5インチ砲の砲身他船体の塗装や、後部上構の外に出た配管にわずかな違いが見受けられます。が、正直なところ外で艦を見て後者で判別できるかというと私も自信はありません...
何はともあれこの2隻以外の判別はアンテナだけでも比較的容易ですので、ぜひフローチャートをご参考にお試しください。
